2015/04/25


里川のキジ(23日撮)。

人には到底生み出すことのできない美しさ。見た目だけきれいなものなら造ることができるかもしれないが、命までは無理だ。彼はこの美しさで、しかも生きている。

進化の過程で生み出された形態は、必ず種の保存に役立っているのだというが、これほどまでの意匠がほんとうに必要なのだろうか。

レンズはNikon Ai AF Zoom-Nikkor 75-300mm f/4.5-5.6S。14日にハードオフで買った曇り&カビありのジャンク品だが、軽くクリーニングしただけでまったく問題なく使えている。

これをD300につけ、Ninja Strapで一脚とたすきがけにして自転車に乗ってみた。意外といけるもんだ。

直進ズームは鏡筒が自重で伸びてしまうから、移動中はNikon DirectのオマケでもらったPETボトルカバーをレンズにすっぽりかぶせ、締め上げ用の紐を三脚座に引っ掛けて止めている。見た目と速写性には多少難ありだけど、レンズの保護にもなって具合がいい。

里川はキジだらけといってよいほどキジがいた。繁殖期だからほとんどがカップルだ。オスは大声で鳴くわ見た目は派手だわでやたらと目立つけれど、近くにいるはずのメスがなかなか見つからない。こっそりとオスに忍び寄っているすぐ脇からメスが飛び立つ、なんてことが何度もあった。



この2枚は里川でもっとも近づいて見ることができたつがい。

川と反対側のネギ畑にオスを見つけ、菜の花の茂みに隠れたところに遠回りしてゆっくりと忍び寄り、間近で見た。

すると、メスが急に走り出てきて道を越え、それを追ってオスも隣の畑に消えていった。

じつはこのとき、遠目にオスを発見してすぐ撮った3枚のうち1枚に、メスが寄り添うように写っていた。それに気づいたのは帰宅して写真をチェックしているときだ。現場ではまったく見えていなかった。絶対に近くにメスがいるはずだと思って注意深く探していたのに、あとで目の前に飛び出してくるまで見つけることができなかった。

もしかしたらと思い、別のオスの写真もよく見直したら、この他にも2カット、少し離れたところにメスが写っているのがあった。

キジのオスの極彩色は、ただじぶんが目立つだけではなく、実際には見えているメスをまったく意識させないという強力なカモフラージュ効果を持ち合わせているのだ。すごいことだと思った。

そして今日は、レンズをSIGMA APO 70-300mm F4-5.6D MACROにつけかえて別の川に行った。このレンズは父が遺していったものだ。昔、F801で使っていたらしい。

今日も良い天気で、家を出てすぐの畑からキジのつがいが現れ、里川に比べたら数は少ないものの、上流までの数キロの間に次々とキジたちを見つけることができた。先日90マクロしか持ってなかった日に見つけたつがいも同じ場所にいたし、珍しくメスが単独で歩いているのも見た。


これがうちの近所のキジだ。

3年前、こちらに来て初めてキジを見た場所の隣の畑で、メスと仲良く何かをついばんでいた。

今日はレンズが軽くて短い分、カメラの持ち運びは楽だった。帰りは農産物直売所で買った品物でいっぱいのトートバッグと一緒に背負ったが、まあ何とかなった。

ただこのレンズ、広角側でピントが狂っていてAFでは使えなかった。そしてボケがきれいではない。となると、コンパクトさとNikonにはない300マクロがメリットか。


キジはこちらに気づくと、こちらの動きに合わせて少しずつ離れてゆくから、どうしても横か背後からのカットが多くなる。キジを撮る上での大きな課題がそこにあることがわかってきた。どうにかして正面から撮りたい。

いずれにしろ、うまく近づくことさえできれば、どちらのレンズでもそれなりの写真が撮れる。

GWのあいだにあと数回、キジを撮りに行きたいな。


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